08 Aug 09
芸術というものは一所に立ち止まっているわけにもいかなければ、同じことを何度も繰り返しているわけにもいかない。まさに、だからこそ単に人に気に入られているだけではだめなのだ— スタニスワフ・レム『虚数』
08 Aug 09
「わたしは涙はきらいだ。— ガルシーア・ロルカ「ベルナルダ・アルバの家」
死というものは真っ正面から見据え、受け止めるものだからね。
静かにしなさい! お黙り、というのに!
涙を流すのは一人になってからにおし!
これからはみんなで、海のように深い喪に服すんだよ。
ベルナルダ・アルバの末娘は純潔のまま死んだ。
わかったね? 静かに、静かにしなさい! 静かに!」
08 Aug 09
「あたしたち、とり返しのつかないことに初めて気がつくのはそれは—(短く切る)」— イプセン『私たち死んだものが目覚めたら』
「(たずねるように)いつ?」
「あたしたち死んだものが目覚めたとき」
「(重々しく頭をふって)うん、そうしたら何に気づくんだ?」
「あたしたち、一度も生きたことがなかったことに気づくわ」
08 Aug 09
死にたまえ。きみの心情はあまりにも壮麗だ。きみの生命はいま、秋の日のぶどうの房のように成熟しきっている。行くがいい、完成した人物よ。— ヘルダーリン『ヒュぺーリオン』
08 Aug 09
「俺は死のことを話してるんだ。— トム・ストッパード『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』
お前らはただの一度もそれを経験したことはない。
死を演じるなんてできっこないんだ。
お前は、何回も数限りなくいい加減に死んでいるだけだ。
命をしぼり出すあの烈しさはこれっぽっちもない……
流れた血がつめたく冷えていくこともない。
なぜならお前は死ぬときですら、
やがてまた別の帽子を被って戻って来るのが分ってるんだからな。
だが、本当の死のあとでは誰も立ち上がらない。拍手もない。
あるのはただ沈黙と、着古した服ばかり。それが死なんだ」