08 Aug 09
「俺は死のことを話してるんだ。— トム・ストッパード『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』
お前らはただの一度もそれを経験したことはない。
死を演じるなんてできっこないんだ。
お前は、何回も数限りなくいい加減に死んでいるだけだ。
命をしぼり出すあの烈しさはこれっぽっちもない……
流れた血がつめたく冷えていくこともない。
なぜならお前は死ぬときですら、
やがてまた別の帽子を被って戻って来るのが分ってるんだからな。
だが、本当の死のあとでは誰も立ち上がらない。拍手もない。
あるのはただ沈黙と、着古した服ばかり。それが死なんだ」